脳卒中になって、人生面白くなってきた

愛犬とリハビリして、再生医療受けて、MBAを取って、起業を目指している人の話

第2部:エピローグ

私はこの病になって、人生が一変した。もし病気になっていなかったら、どうだったのだろう?多分今も毎晩飲み歩いて、愚痴を吐くだけの人生だったのかもしれない。もちろん病気なんてならない方がいい。ただならないと気づかないことも沢山あった。 この6年…

距離の壁を消してしまった:7

そりゃ私も少なからず経済人。できないようで金計算ぐらいしているし、自分の売上がなければ会社は倒産、路頭に迷う。でもね、その前に脳卒中経験者。そこだけは忘れないようにしたい。もちろん、仕事として成り立たなければ意味がない。継続性のないサービ…

距離の壁を消してしまった:6

最近良く思うこと。なぜ自分は生き残ったのか。何をするべきなのか。ただ自分には何もできない。そのことがようやく分かってきた。何かを人にするなんておこがましい。 私は今も戦い続ける人に、教えてもらうことばかり。だからこそ思う。自分なりの方法で、…

距離の壁を消してしまった:5

藤井先生がよく言っていたのが、「無駄に歩く。」歩くことはやはりとても重要。私もそうだが、意識しないと歩数が伸びない。少し遠回りして歩いてみたり、意識することが重要だそうだ。 茶太郎さんは朝早めに買い物に行くなど、積極的に歩数を伸ばしてくれて…

距離の壁を消してしまった:4

茶太郎さんは、自主リハ動画3本からスタートした。今までの試験から導き出された数。正直少ないかと少し不安であった。ただ無理は禁物。茶太郎さんや今回テストを受けて頂いた皆さんは、発症直後の患者様ではない。短距離でなくマラソンを目指す時期に入って…

距離の壁を消してしまった:3

茶太郎さんのリハビリに対するご希望の中で、このようなものがあった。 「飲みに行ってもいつも椅子。掘りこたつに座って、寄りかかって飲みたい。」 これ、すごく大事なことだと思う。昨日読んだ記事で、こんなことが書かれていた。テクノロジーの発展には…

距離の壁を消してしまった:2

私は日本の医療・介護保険制度は、世界の中でも素晴らしいと思っている。ただ地域差はかなりある。更にリハビリに関しては、地域差があまりに激しい。 珍しく真面目な話をすると、2018年度の医療・介護保険リハビリ市場は約1.5兆円。2040年にはこれが約2.8兆…

距離の壁を消してしまった:1

最終体験者は茶太郎さん。最初の体験者、なおさんからのご紹介だった。実はこのテスト、3名で終了予定であった。ただ茶太郎さんのお話を聞いて、これは是非体験してもらわなければならないと思った。 茶太郎さんは北海道にお住まい。病院に行くのも、車でか…

進むべき道が見えてしまった:7

1ヶ月に渡る試験が終了した。須藤さんの目標にも、少しだけ近づけたのかと思う。でもそれはご本人が頑張るから。決して手を抜かれなかった。藤井先生が言っていたことで印象的だったのが、調子が悪い時は出来る範囲で無理はせず、元気な時に頑張ればよい。そ…

進むべき道が見えてしまった:6

後半戦、須藤さんの動画は3本から4本にさせて頂いた。正直増やして良いのか、よく分からなかった。ただ色々試してみないと分からない。ご負担をかけるが、お許し願った。 チャットも毎日活発で、数年来の知人のよう。それを引き出す藤井先生も凄かったが、そ…

進むべき道が見えてしまった:6

後半戦、須藤さんの動画は3本から4本にさせて頂いた。正直増やして良いのか、よく分からなかった。ただ色々試してみないと分からない。ご負担をかけるが、お許し願った。 チャットも毎日活発で、数年来の知人のよう。それを引き出す藤井先生も凄かったが、そ…

進むべき道が見えてしまった:5

第1回のWebリハビリで、須藤さんの動きに改善が見られた。もちろん2週間程度のリハビリで根本がよくなる訳がない。ただ使っていなかった筋肉を使うことは、とても有益なのだと思う。毎日の積み重ねがとても重要。ただやはりこれが一番難しい。その意味でも、…

進むべき道が見えてしまった:4

須藤さんはリハビリ動画3本でスタートしていただいた。今までの方に比べるとだいぶ少ない。ただ毎日継続するにはこの程度が良いのかもしれないと思い、思い切って決断した。 理学療法士の藤井先生から、なおさん、内藤さんに対しても歩くことは強く推奨され…

進むべき道が見えてしまった:3

須藤さんも頑張り屋。全てを真剣に取り組まれる。毎日頂く報告も適格。聞きたい箇所の自撮り動画を送って頂いたり、ありがたかった。確かに国費でリハビリを全て賄うのは、理に叶っていない。国家が、破綻する。でもね、それで片付けて良いのだろうか?須藤…

進むべき道が見えてしまった:2

須藤さんがCOPAINのリハビリで望まれていたのは、自分に合った自主リハビリメニューの作成。 私達の強みはオーダーメイド。基本的にストックされた動画は使わない。患者さんを問診し、必要なリハビリメニューを立て、その方専用の自主トレ動画を作成する。手…

進むべき道が見えてしまった:1

3番目の体 験者は須藤さん。須藤さんは現在復職をされている。コロナで在宅ワークが多い状況だった。今回はリハビリ動画を絞ることにした。さらに単純なのだが、報酬という考えも試させていただいた。ちょうどこの頃、走ると仮想通貨が貯まるゲームなどが出…

苦悶の日々に落ちてしまった:9

今回内藤さんのテストで分かったこと。それはリハビリ量。私はこの言葉大嫌いだが、「急性期・回復期」に膨大なリハビリが必要なのは事実。これは否定しない。ただ私達が行っているのはそこから先。私の大・大・大嫌いな言葉「維持期」。回復スピードは確か…

苦悶の日々に落ちてしまった:8

2回目のWebリハが終了し、内藤さんのテストは終了した。内藤さんは家が近所だった為、終了後飲みに行き色々お話した。コロナも多少落ち着いていた頃だし。 内藤さんは就労に向けて色々動いていた。一番困っていたのは、運転免許の再開。リハビリ病院がコロナ…

苦悶の日々に落ちてしまった:7

内藤さんは頑張り屋さん。2倍になったリハビリを黙々とこなしていた。無理はしない様にお話はしていたが、黙々と行ってくれていた。後から知ったのだが時間がない時は、就労支援に向かう駅中でも行ってくれていたらしい。 ただこれ正直、長期的には絶対続か…

苦悶の日々に落ちてしまった:6

スタートして2週間、内藤さんの第1回Webリハビリが行われた。Webリハビリとはオンラインで2週間に1度、利用者様の進捗状況を確認し、アドバイスを行うもの。状態が良ければ、次の目標にステップアップして頂く。 内藤さんには今まで、動画5本、時間にして15…

苦悶の日々に落ちてしまった:5

内藤さんは理論派だ。藤井先生も理論派だ。内藤さんがリハビリの取り組み結果をチャットへ投稿すると、藤井先生がアドバイスをおこなう。これが毎日行われる。お2人のこのやり取りが、かなり理論的であった。対して私は感性派。別世界のやり取りだった。 私…

苦悶の日々に落ちてしまった:4

内藤さんは血液データを提出していただいた。田中医師から現状のご説明をいただき、今後のリハビリメニューが決定した。メニューは5種類。ただ今回は全部合わせても時間は15分以下。これならどうなのだ?無理なくできるのか?さっぱり分からないが、これはテ…

苦悶の日々に落ちてしまった:3

今回テストのカウンセリングは全て、田中医師と藤井療法士におこなっていただいた。せっかく医師にお話しを聞いていただくならば、通常より細かい医学的データがあった方がよい。体験者にはCTもしくはMRI画像と、血液データをお願いした。ただこのデータ取得…

苦悶の日々に落ちてしまった:2

ただそんな中で内藤様にご迷惑をかけてしまった。問診票の言葉の意味が分からないのだという。確かに私も分からない言葉がある。理由は簡単、病院で使われているものをそのまま持ってきてしまったから。動画の会社作るのだから、説明動画を作ったらどうかと…

苦悶の日々に落ちてしまった:1

2人目は内藤さん。当時は復職を目指し、就労支援施設に通われていた。ちなみに現在は病気前の職場へ復職されている。コロナ化で会社側との面談、運転免許の復活などが難しいなかでの復職だった。私の運転手にしてくれと言っていたのに、見事に裏切った(笑) …

ピンチがチャンスになってしまった:8

まずは1人目の体験者、なおさんが終了した。正直1番手、かなり大変だったはずだ。鬼のようなリハビリ量、自分のやったことがない領域。ご迷惑をおかけしたが、その後の大きなヒントを頂いた。 リハビリは質も大事だが、量が一番大切だと私は思っている。そ…

ピンチがチャンスになってしまった:7

それからさらに2週間。本当になおさんが、頑張ってくれた。一番うれしかったのは、お店で靴紐にチャレンジして結べたというご報告であった。もちろん今回のリハビリだけでできたわけではないと思う。日頃からの努力の賜物だと思う。ただ1つでも良い報告が…

ピンチがチャンスになってしまった:6

1回目のWebリハでなおさんから1つのリハビリが、かなりハードルが高いとお話いただいた。すぐにリハビリ方法を修正することにした。また長い、長い20分の動画を短縮した。私達は病院でおこなうリハビリを極力提供したい思いであった。が、生活空間でおこなう…

ピンチがチャンスになってしまった:5

動画を提供し、リハビリがスタートした。まずは第1回目のWebリハまでの2週間。チャットで毎日報告をいただき、藤井先生がアドバイスと励ましをおこなう、これでうまくいくと思っていた。これがとても甘かった。この問題点をまず先にお話ししておく。 まず1点…

ピンチがチャンスになってしまった:4

動画編集は困難を極めた。まだこの時は型が上手くできていなかったので、1本作るのに7~8時間以上かかっていたと思う。特に今回送られてきた5本のうち、1本が編集をしてみると20分以上の大作になってしまった。皆さん知っています?動画編集するじゃないです…