廃人になってしまった7
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休職中、義父とその友人がビリヤードに連れて行ってくれたことがある。義父は75歳を超えていたが、服装も若く活発であった。大病を繰り返していたが、その度に復活した。
ビリヤード場には電車で向かった。当時電車に乗ることは地獄であった。階段やエスカレーター、バランス感覚を失った私の苦手なものばかりであった。ホームから電車に乗ることも怖かったし、動いている電車からの景色が私の頭をぐしゃぐしゃにした。
失調のある私にはビリヤードは地獄だった。キュー(玉を打つ棒)が上手く持てない。ただそんなことよりも、75歳の義父達の歩調についていけない自分が、不甲斐なく情けなかった。