妄想野郎になってしまった5
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晴れて講習を修了し、私は研修に行くことにした。訪問介護、通所リハ、有料老人ホーム。研修と言っても、1日ずつ体験しただけだが。
まずは訪問介護。私の心を折ったのは、介護ではない。自転車移動だ。この頃には自転車も少し乗れるまでに回復していたが、移動距離がとんでもない。訪問先で何を話していたか、さっぱり覚えていない。これでは迷惑をかけてしまう。
通所リハは、正直体力的には楽であった。だが高齢者が20歳そこそこの、理学療法士を神様の様に崇めていた。理由は単純。リハビリマシーンの利用の順番が早まるから。これは何か違うと感じた。
最後の有料老人ホーム。若い職員は熱量が高く、ベテランは淡々と仕事をこなしていた。皆プロであった。排泄の処理、入浴、皆が熱心に行っていた。その熱心さの中で私が違和感を持ったのが、食事の場面であった。2~3名の利用者に対し、1人の介護士が付く。利用者は口を開け、介護士が1人ずつご飯やおかずを入れる。人がいないのだからしょうがないのだ。ただこれは何か違うと感じた。根本から変えないと。もちろん夜勤があるシフトは、私の体力では不可能であった。給与を聞いて妻にも反対された。そんなこと、本来もっと早く調べますよね。実に私らしい(笑)
介護従事者を私は心から尊敬をするし、頭が下がる。ただ偉そうなことを言えば、日本はこの方達の犠牲に甘えていてはならないのだと思う。