心に穴があいてしまった5
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医師は点滴治療に、毎日自宅まで来てくれていた。忙しい中時間を作って。
コパンは流動食も中々食べられなくなっていた。しかしながら私達夫婦は、針のない注射器で様々なものを口から流し込んだ。エゴかもしれないが、1日でも長く見守りたかった。
6日目の夜。私は翌日の出張に備えて手土産を購入し、少し遅めに帰宅した。玄関にはいると妻が開口一番、コパンの様子がおかしいと言った。
最後に外の空気を吸わせたかった。カートに入れて散歩に行こうとしたが、首がすわらず乗せることが出来ない。そこでベランダに布団を引き、そこで一緒にいることにした。私はそこで夕食を取った。
ベランダにはコパンと植えた朝顔が、元気にツルを巻いていた。