脳卒中になって、人生面白くなってきた

愛犬とリハビリして、再生医療受けて、MBAを取って、起業を目指している人の話

大学院生になってしまった8

 1年生の前期。私の人生を左右する授業を選択した。2年で受けるゼミ「事業計画演習」の基礎を教えてくれるという。授業を受ける条件に、「事業計画書を書いたことがある人」とあった。本を1冊読んだだけで書き、周囲をドン引きさせた「自称事業計画書」しか書いたことはなかったが、まぁ何とかなるだろう!

 授業は実践的であった。先生は実績・知識ともにすごい方である。現在は講師を辞めて、海外で事業に専念されている。授業をサポートしてくれる先輩達も、実績・知識ともにすごい方であった。その中の1人三宅さんは現在実際に起業家として活躍されており、頻繁にご相談に乗って頂いている。同期の生徒達も実際に起業していたり、有名企業に勤めていたり、もう凄い人達ばかり。本来一歩引いてしまうのだろうなぁ。アホな私はその様な環境が、楽しくて仕方がなかった。この方達にお会いできたことが、私の大きな、大きな財産。

大学院生になってしまった7

 授業が開始されると、私の身体は悲鳴を上げた。21時以降起きていることが出来ない身体。ただそんなこと、言っていられない。他の生徒とグループで行う授業もある。もう必死でついていくしかなかった。

 私の体力と後遺症の回復は、この学校に通った2年間が大きなターニングポイントだったと思う。もちろん皆さんに無理をしろというわけではない。再発したら、元も子もない。ただ回復期だの生活期など誰が決めたか訳わからない言葉で、自分の回復の限界を勝手に決めないでもらいたい。それは参考値。自分が決めなければ、回復に限界なんてない。

大学院生になってしまった6

 しばらくすると、大学事務局から連絡が入った。入学式で入学生代表の答辞を行ってほしいという。元々人前で話すことは嫌いだったが、受けることにした。

 入学式当日はかなり緊張していた。本学はだけでなく世界中に生徒がいる為、オンラインでも繋がっていた。

 副学長(現学長)、生徒会長からの祝辞があり、私の番になった。壇上に上がり5分程お話をし、自席に戻った。まぁ無難に終わったと思っていた。

 翌日事務局から連絡があった。私はスピーチ中、マイクのスイッチを入れ忘れていたらしい。オンラインで参加していた方は、もうただの放送事故。突っ立っている私を見ていただけ。そこで代読とテロップを入れ、ビデオで流してよいかとの連絡であった。事務局には手間をかけさせてしまった。

大学院生になってしまった5

 教育訓練給付金の申請も終わり、後は合格発表を待つだけ。もし落ちたとしても、メールで通知が来るそうだ。

 発表日、いくら待ってもメールが来ない。不合格でもメールを出すと言ったのに!17時近くなって事務局に電話をしてみると、すでにメール済みだという。いやいや来てないから。電話を切ると同時にメールが来た。合格していた。

 ただ後から知ったのだが、この当時はまだ学校自体の人気もなく、定員割れしているケースもあった様だ。現在は倍率も高いらしく、私では絶対入学できないな(笑)

大学院生になってしまった4

 キャリアコンサルティングハローワークで行われた。専門家の方とマンツーマンで60分程行われた。事前にキャリア・プランシートというものを書き、それに関して面談を行う。

 今改めてキャリア・プランシートを見てみると、よくまぁこれで通ったと思う。簡単に要約してみる。

1、価値観、興味。関心事項等

社会の為になる仕事がしたい、世の中をよくするための仕事がしたい、独立したい

2、強み

 諦めない、真面目、展開の把握力、勤勉

3、弱み

 客観的に捉えられない、指導下手、組織の曲がったルールに従えない

4、将来取り組みたい仕事や働き方等

 高齢者のQOLの向上させるお手伝い、障がい者が活躍できる場所と機会を増やしたい

5これから取り組むこと等

 経営知識の取得、客観的な視野取得、物事の先を見通す視野取得

と書いてある。完全に社会不適合者。子供が宇宙飛行士になりたいというレベル(笑)

 この酷いシート内容に対し、専門家の方は暖かくフォローしてくれていた。コメント最後の一文だけ。「~従って、このキャリアプラン実現のために大学院への進学は妥当であり有益と考えます」ここでも私は守られていた。

大学院生になってしまった3

 教育訓練給付金を申請する為に、最寄りのハローワークへ行った。申請には条件が少しあるが、それほど難しいものではない。これを申請するだけで、学費の半分近くが国から支給される。

 申請で1点だけ面倒だったのが、ジョブ・カードだ。簡単にいうと、こういう学歴や職業歴で将来こんなことがしたいということをまとめ、専門家に承認してもらう。もしくは自分が働く会社の事業主に書いてもらう証明書でもよいらしい。

 私が申請するのは、「経営管理研究科・アントレプレナー専攻」アントレプレナー=起業家。さすがに社長に、「将来辞める為に勉強しますので、ちゃちゃっとサインと印鑑押してください」というほどアホではない。もちろん会社に言うつもりもなかった。  私はジョブ・カードを選択した。ただしそれをもらう為には、キャリアコンサルティングというものを受けなければならなかった。

 

教育訓練給付金申請方法は当時のものとなります。現時点の申請方法は、ハローワー  クHP等でご確認下さい。

大学院生になってしまった2

 入学をする為には、小論文を2つ書かなければならなかった。内容は特に難しいことはなく、自分の経験と熱意を書けば良いだけ。1時間もせずに書けてしまった。ただ読み返してみると、とにかく酷い。読みづらいなんてもんじゃない。今も酷いが、こんなものではない。そういえば、論文なんて大学生以来だ。

 しょうがないので、近所の主婦に添削をしてもらった。子供の宿題をよく添削しているらしい。修正だらけで返された。それを参考に書き直してみた。

 更に他にも、そろえる書類が沢山あった。中でも厄介なのが、2名分の推薦状が必要だという。会社にも内緒の為、添削をして頂いた方と近所で大学院卒業生に書いて頂いた。